1週間前、山梨県甲州市の路上で自転車に乗っていた男性が、頭などから血を流して倒れているのが見つかり意識不明の重体となっている事件で、東京都武蔵村山市の75歳の女をひき逃げなどの疑いで逮捕しました。
この事故について当時の状況など調べてみました。
事故の詳細
逮捕されたのは東京都武蔵村山市の無職、楠本範子容疑者(75)です。
楠本容疑者は今月17日正午すぎ、山梨県甲州市勝沼町小佐手の市道で、軽乗用車を運転していた際、自転車に乗っていた埼玉県川口市の52歳の男性をはね、救護措置などを行わずにその場から立ち去ったとして、過失運転傷害とひき逃げの疑いが持たれています。
男性は路上で血を流して倒れていて、現在病院で治療を受けていますが、今も意識不明の重体とのことです。
現場に落ちていた車の部品や防犯カメラの映像などから楠本容疑者の車を特定したということです。
楠本容疑者は調べに対し、容疑を一部否認しているということです。
現場は、片側1車線のカーブで男性が乗る自転車が転倒したあと、センターライン付近ではねられたとみられるということで、警察は当時の状況を詳しく調べています。
楠本範子容疑者のプロフィール
名前:楠本範子
年齢:75歳
職業:無職
住所:東京都武蔵村山市
顔写真については、公開され次第更新していきます。
事故の原因
今回の事故について楠本容疑者は、容疑を一部否認しているということです。
一部否認というのはどの部分でしょうね。
現場を通ったけれど、人をはねた覚えはないといったところでしょうか。
もしそうであれば、車の部品や防犯カメラの映像から、楠本容疑者と確定しての逮捕ですから、単純に人をはねたことに気付いていなかった可能性がありますね。
現場はカーブですし、見通しは悪かったと考えられます。
さらに、男性が乗る自転車が転倒したあとセンターライン付近ではねられたとみられるということで、転ぶのが先か、はねるのが先か、どのような状況だったかは、現在捜査中ということです。
事故現場
今回の事故が発生した現場は、「山梨県甲州市勝沼町小佐手の市道」ということで、以下の辺りになります。
現場は、地図上でいうと「マルエス農園」南側のトンネルを伴ったカーブのところになります。
過失運転傷害とひき逃げの刑罰
過失運転傷害は、自動車を運転する上で必要な注意を怠って、人にケガをさせたり、死亡させたりした場合問われる罪です。
刑罰は、7年以下の懲役・禁固、または100万円以下の罰金となっています。
また、ひき逃げに関して以下のような規定になっています。
運転者が、人身事故に係る救護義務・危険防止措置義務に違反した場合には、道路交通法第117条第1項により、5年以下の懲役または50万円以下の罰金に処されます。
なお、人身事故が「人の死傷が当該運転者の運転に起因する」ものである場合に、救護義務・危険防止措置義務に違反した場合は、道路交通法第117条第2項により、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。
「運転に起因する」要件とは、運転者が過失運転致死傷または危険運転致死傷に問われうる場合であり、死傷者が赤信号を無視したり追突、逆走した場合など、運転者の無過失が明らかな場合を除き、通常は第117条第2項の罪が適用となります。
終わりに
事故の証拠が上がっているにもかかわらず、本人は容疑を一部否認しているということで、気付いていなかった可能性があります。
その要因として、楠本容疑者が高齢だったということも挙げられるのではないでしょうか。
高齢者の事故の要因の一つに、「視野が狭くなってくることによる認知の遅れ」というものがありますが、今回の事故はそれが該当するのではないかと思います。
昨今では、議員が運転免許を返納したりと、高齢者の運転に関して取りざたされることが多くなってきています。
今回の事故で、この容疑者も自身の運転について考え直す必要がありそうですね。