昨年6月、東海道新幹線の車内で乗客の男女3人が殺傷された事件で、殺人や殺人未遂の罪に問われた小島被告がこれまで明かさなかった、事件を起こした本当の理由がわかったかもしれません。
今回はその「事件を起こした本当の理由」などについて調べてみました。
目次
事件の詳細
殺人や殺人未遂の罪に問われているのは、愛知県岡崎市の無職、小島一朗被告(23)です。
小島容疑者は昨年6月9日午後9時45分ごろ、東海道新幹線・東京発新大阪行きのぞみ265号(16両編成)の12号車で、車両が「新横浜―小田原間」を走行中、乗客の女性2人をなたで切り付け、止めに入った兵庫県尼崎市の会社員、梅田耕太郎さん(38)を殺害しました。
神奈川県警は殺人未遂容疑で小島一朗被告を現行犯逮捕、小島容疑者は鑑定留置を経て、殺人罪などで起訴されました。
小島一朗容疑者のプロフィール
名前:小島一朗
年齢:23歳
職業:無職
住所:愛知県岡崎市
小島容疑者の顔画像
犯行の動機(本当の理由)
小島容疑者には、これまで明かされなかった新幹線殺傷事件の「本当の理由」があったということで、それについて紹介します。
小島容疑者は今回の事件について手記をしたためていたようで、ノンフィクションライターの方が小島被告から託されたということです。
内容を抜粋すると、「むしゃくしゃした出来事」というタイトルで、2018年3月当初は、家族に迷惑をかけないために、寒い長野で餓死しようとしていたがそれも挫折したと綴っているということです。
犯行を行う前に電話をし、新幹線の中で人を殺す計画を立てていて、計画当初は品川から新横浜までの間で殺そうと考えていたということで、最終的な計画とは少し違っていたようです。
「電話」というのは、養子縁組していた祖母からの電話で、この電話で小島被告は祖母から「縁を切る」と通告されたということです。
結果的に引き金となった出来事は21日、長野県木曽郡上松町にある公園の東屋で寝泊まりしていた小島被告に、警察官が立ち退くよう言ったことが原因だとされています。
その際、警察が小島被告の手に持っていたバッグを無理矢理奪い取ったことで、右手の人差し指から薬指までの3本にある爪がめくれて出血してしまったということです。
警察官から病院に行くかどうか聞かれましたが、小島容疑者はそれを断ります。
約2日間の職務質問の後、小島被告は公園を去り、道の駅や銭湯、温泉などに立ち寄り、6月9日の犯行に及びました。
犯行が行われる前に何かと身の回りで起こっていたようですが、小島容疑者はこの「むしゃくしゃした出来事」について裁判で明かしていません。
逮捕後、様々な過激な発言を繰り返している小島容疑者ですが、この手記を預かったライター曰く、小島容疑者は心証を悪くすることで、無期刑の判決が出るのを望んでいたのではないかと語っています。
また、この「むしゃくしゃした出来事」を裁判で話さなかったのも、そのほうが無期懲役になる可能性が高いと考えたからだと指摘しています。
小島容疑者のこれまでの発言について
今回の事件についての裁判の場で、小島容疑者は今年11月末の法廷で「残念にも殺しそこないました」ととんでもない発言をしています。
検察側からは、「刑務所に入りたかった」「一生刑務所に入りたい」という発言から、身勝手な動機に基づいた悪質な犯行と指摘されています。
さらに公判で、無期懲役の判決が言い渡された後、「控訴しません。バンザイ三唱します」と発言し、不意に「バンザーイ、バンザーイ、バンザーイ」と叫び続けました。
席に戻るよう指示する裁判長の静止を無視し万歳を続けた結果、この行動により約10分で公判は閉廷となります。
また小島被告は終始、謝罪や反省の姿勢がみられず、再犯をほのめかす言動もあったということです。
最終意見陳述で小島容疑者は「有期刑になれば刑期を終えて出所し、必ずまた人を殺す」「無期刑になったら二度と社会に戻ってくることがないよう全力を尽くす」などと身勝手な主張を展開し、どのような判決でも控訴はせず「死刑になったら潔くあきらめる」とも述べたということです。
その他にも公判全体を通して、裁判員を挑発するような過激発言を繰り返していたということです。
被害者やその家族への謝罪の気持ちは「一切ない」と言い切った上で、「男だろうと女だろうと、子供だろうと老人だろうと、人間だったらやりました」と述べ、さらに「なたとナイフを持って、止めに入った人を見事に殺しきりました」「3人殺せば死刑になるので、2人までにしておこうと思った」と自ら説明したということです。
犯行現場
今回の犯行が行われた場所は、「東海道新幹線・東京発新大阪行きのぞみ265号(16両編成)の12号車で、車両が「新横浜―小田原間」を走行中」ということで、以下の区間になります。
被害者のコメント
重傷を負った女性が裁判の席で以下のように証言しています。
「事件後は1人で外出できず、新幹線は二度と乗れない乗り物になり、大好きな旅行にも行けなくなった。心は一度死んだ」
また、死亡した梅田耕太郎さんの妻は起訴を受けて、
「突然家族を奪われた悲しみが癒えることはありません。このような悲しい事件が起きないよう願うのみです」
とコメントを出しました。
殺人罪(殺人未遂罪)・銃刀法違反の刑罰
殺人罪(殺人未遂罪)
殺人罪は、条文上で以下のように記載されています。
第26章 殺人の罪(殺人)第百199条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。
銃刀法違反
銃刀法違反の場合、「2年以下の懲役または30万円以下の罰金」に処されます。(刃物所持の場合)
世間の反応
この事件、及び公判での小島容疑者の行動・態度について、世間の反応を紹介します。
「雨風しのげて3食が食べれるなら…と。ホームレスの中に同じように犯罪を犯したら…と考える人が増える世の中になったら、と思うとゾッとします」
「検察側の求刑も無期懲役だったので控訴はしないだろう。結局この犯人の思い通りになってしまった。被害者と被害者遺族の想いは反映されなかった。一体この裁判はなんのためにあったのだろうか?誰のための裁判だったのか?被害者が法廷で想いを話したのは何のためだったのか?」
「では聞きたい、刑務所とは何かと。私は思う、過ちを犯した自分自身と向き合い更生する場所ではないかと。自ずと望んで安住の地と短絡し来るような場所では無い。司法の限界だろうがこれでは亡くなった方々が悲しい。
命の尊さより自己利欲が高いならこれは司法を改め国が特別な枠組みで罪人を処罰する制度が新たに必要なのかもしれない。国の制度改革を進めないと同じような事例が後を絶たないでしょうが今の人権尊重な風土はこれからどう映るのか?地方裁判所の判例を見て思います。」
「何が裁判員制度だよただの職業体験じゃねぇか。」
「人間じゃない畜生なので発言・行動は予想通りですが、どうせなら畜生らしく餓えた虎と一緒の檻で刑期を過ごして欲しいですね」
「犠牲になった方が無念すぎるよ」
「なんでこんな人を税金で養ってあげないといけないんでしょうか。死刑になるのは嫌そうだったから、そうしてやればいいのにと思ってしまう。」
「遂に人殺しに万歳三唱されちゃいました。日本の司法も地に落ちました。これからの時代、自分の身は自分で守る。止めに入ったり、仲裁に入ったりはせず、危険からは一目散に逃げる事ですね。人助けで犠牲になって、犯人から万歳三唱されたら浮かばれませんもの……」
「加害者が勝手に抱いた感情で起こした身勝手極まりない犯行で、被害者やその家族が泣き寝入りをすることがあってはならない。しかしそんな判決が今回も下ってしまった。
これまでの例でも一人殺しても死刑にならないみたいだが、加害者の動機が極めて悪質である場合は死刑判決を下すべきだと思います。」
「自分の父親と母親を殺せばよかったのに。
彼の無責任極まりない両親を、私はどうしても許す気になれない。
普通の感覚を持つ親なら、たとえ成人した息子がやったことであったとしても、換金できる物は全てお金に替えて、少しでも被害者に賠償しようとするのではないだろうか。
しかし、彼の両親は、彼が既に成人していることだけでなく、養子に出していることも理由にあげて、自分たちは無関係だと言っている。
せめて、これから彼を生かし続けるためにかかる費用については、あの親たちに全額負担してもらいたいものだと切に願う。」
「結局被害を受けた側の損ってことだね。今の司法じゃ被害者は加害者以上に守っては貰えない。」
「塀の中にいれば事故や事件に巻き込まれるリスクは、まずない。病気になれば無償で医師からの診察投薬手術。栄養士監修の栄養バランスの取れた食事、入浴も出来、適度な運動や多少の娯楽も認められる。殺された人や家族を思うと悔しい。桜を見る会がなんやら国会で話す前にもっと大事な事話してほしい。」
終わりに
今回の事件、容疑者の発言、態度に関しては、誰が見ても納得する人はいないでしょう。
結果的に容疑者の思惑通りになってしまったわけですが、現在の法律ではここまでが限界なのでしょうか。
特例的に容疑者本人にとってもっとも重い刑が執行されるような法改正が必要ともとれる今回の出来事ですが、被害者やその家族にとってはなんとも悲しい現実を突きつけられることになりましたね。
小島容疑者は塀の中でもきっと反省しないことでしょう。
この事件についての今後の動向が気になるところですが、新たな情報が入りましたら更新していきます。