6日午前5時20分頃、横浜市営地下鉄ブルーライン始発の上り電車が、脱線しました。
乗客に怪我はないとのことでしたが、どうして今回の事故が起こってしまったのか、いろいろと知らべてみました。
事故の詳細
6日午前5時20分頃、横浜市営地下鉄ブルーラインの湘南台発あざみ野行きの始発上り列車が、下飯田駅を出て約150メートルの場所で脱線しました。
下飯田駅を出発した直後、車両に衝撃があり、運転士が緊急ブレーキをかけましたが、進行方向左側に車輪が線路から外れてしまっていました。
その時の車両のスピードは、時速約35キロに達していたとみられています。
6両編成のうち前方の5両が線路から外れ、約40メートル進み停車しました。
約130人の乗客にけがはなく、線路を歩いて避難したとのこと。
事故の影響で同路線は全線で一時運転を見合わせ、午前6時40分頃、踊場駅―あざみ野駅で折り返し運転を始めました。
事故現場
今回の事故現場となったのは、横浜市営地下鉄ブルーラインの下飯田駅からあざみ野に向けて出発した直後の150メートルほどのところということで、情報や写真から以下の地点が予測されます。
住所:〒245-0017 神奈川県横浜市泉区下飯田町
上記のテレビ局が撮影した上空映像と同じトンネルが見えますね。
おそらくこのトンネル内で脱線したのでしょう。
事故原因は?
電車は時速約35キロで走行し、保守点検用の車両を側線から本線に導く装置(長さ約3.5メートル)に乗り上げていたとのことです。
設置された点検用の装置は、「横取り装置」と呼ばれその横取り装置は、保守車両が側線から本線に乗り入れるときに手動で設置する金属製の器具を言うそうです。
現場の線路では、同日午前1時半頃から同3時45分頃まで車両が乗り上げた装置の保守点検作業が行われており、市は作業員が保守作業用の装置の撤去を忘れていたとみて原因を調べています。
上記の写真が、脱線原因となっている装置です。
関係者の声
ブルーラインを運行する横浜市は記者会見を開き、脱線の原因について、作業員が6日未明から行っていた保守点検後に保守作業用の装置を線路上に置きっ放しにし、これに列車が乗り上げて脱線した可能性が高いことを明らかにしました。
林文子横浜市長は「先日のシーサイドラインの事故を受け、安全管理を徹底する中、人為的なミスでこのような事態を招いた。原因解明と再発防止に努める」とコメントしました。
市によると、市営地下鉄の営業運転中の脱線事故は、1972年の開業以来初ということ。
国の運輸安全委員会は現在、調査官を事故現場に派遣していて、脱線の原因を調べることにしています。
乗客の声
電車は身動きが取れなくなり、乗客は最後尾の車両の非常口から誘導され、下飯田駅に歩いて避難しました。
3両目に乗っていた神奈川県藤沢市の大学生(18)は「いきなり揺れ始めて止まった。とにかく驚いた」と振り返りました。
事故後は乗務員の案内で線路上を歩いて避難したということです。
他の利用客は「あまりトラブルのない線なので驚いています」「会社にいきます。たぶん間に合わないと思いますね」「大学とか授業おくれるの決定で、結構あせっています」と意外にも冷静な様子。
男性会社員(43)は「いつもより職場に行くのに時間がかかってしまう」と困った様子で話しました。
また、利用客からは「安全確保に努めてほしい」との声が上がっていました。
終わりに
横浜市の交通機関が立て続けに問題を起こしていますが、前回の逆走事故と今回の脱線事故はまったく異質な事故と言えます。
前回は誤作動、今回は人為的ということですので、どちらの事故もたまたま横浜市で起きてしまったと考えるのが適当でしょう。
なんにせよ、市町が言うように、事故続きなわけですから、再発に努めていっていただければと思います。